ラウンド 4: 三原槙仁 vs 増野良輔
不戦勝があけ、全参加者がそろったのがこの第 4 回戦。
ここでフィーチャーするのは、当然「魔王」三原 槙仁だ。
2006 年の世界王者として知られる三原が、就職に伴い上京したことが、今日の千葉コミュニティの躍進の一因となっていると断言する専門家も少なくない。
しかし、あくまでもそれは「千葉の外」の見方である。
このマッチにおいて、三原は王者ではなく、むしろ挑戦者といっていいポジションだ。
そう、三原の対戦相手こそ、現在 LMC ポイントレースの首位を独走する「千葉限定のカイ・ブッディ」増野 良輔である。
5 回というダントツの優勝回数を誇り、「決勝ラウンドに入れば、三原・三田村よりも強いかもしれない」という評価すらある増野。現在ポイントレースで 2 位の三原としては、スイスラウンドのうちに増野に黒星をつけておきたいところである。
グランプリ・静岡では黒緑エルフを使用し、あのオリバー・ルーエルをもってしても「マスノはエルフを使用するのがうまい」と評価させた増野だが、今回持ち込んだデックは、キスキン。奇しくもオリバーの兄、アントワン・ルーエルのインヴィテーショナルカード《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》によって大幅に強化されたアーキタイプだ。
「挑戦者」三原が使用するのは、フェアリー。現環境の基礎がブロック構築を引き継いでいるため、メタゲームでも最有力と目されているアーキタイプである。
果たして、三原の下克上なるか。
Game 1

先手は増野。
《皺だらけの主/Wizened Cenn》を提示しつつの《ゴールドメドウの重鎮/Goldmeadow Stalwart》というブン回りを予感させる初動にたいして、三原は早速「負けたー」と呪詛の一言。とりあえず、こういう時にはこういう事をいっておけというのが三原のスタイルである。
三原も 2 ターン目に《苦花/Bitterblossom》をキャストするというフェアリーとしてはベストに近い展開なのだが、しかし、増野の勢いが違いすぎる。
増野は、《メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain》をキャストしつつ、《風立ての高地/Windbrisk Heights》をセット。そして、ここに秘匿されているのが《皺だらけの主》。
三原は自らの呪詛通り、きっちり敗北した。
三原 0-1 増野
Game 2
先ほどのブン回りの代償か、増野はダブルマリガン。
そして、《秘儀の聖域/Arcane Sanctum》セットから《思考囲い/Thoughtseize》を打ち込んだ三原がみた増野の手札は、《損ない/Unmake》《イーオスのレインジャー》《雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger》《メドウグレインの騎士》というもの。これは当然《メドウグレインの騎士》をディスカードさせる。今度は増野が「負けたー」と。
三原は 3 ターン目には《ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer》をキャストし、増野がやっと引き込んだ《皺だらけの主》も《死の印/Deathmark》で除去する。
しかし、増野は順調に土地を伸ばす。4 ターン目にはきちんと 4 枚目の土地をセットし、《イーオスのレインジャー》をキャストする。三原がマナを残していたので、カウンター覚悟ではあったが、これはキャストに成功してしまう。
驚きつつ、2 枚の《運命の大立者》をサーチしてくる増野。《イーオスのレインジャー》を奪った《誘惑蒔き/Sower of Temptation》にメインターンでの《損ない》で対応する。
だが、三原は《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》を《変わり谷/Mutavault》を覇権して場に送り込む。この 4 マナ 4/4 飛行が《ロクソドンの戦槌》を握ってしまっては、増野に対抗の手段は残されていなかった。
三原 1-1 増野
Game 3

先手の増野が 1 ターン目に《運命の大立者》から、2 ターン目に《運命の大立者》を強化しつつ《ゴールドメドウの重鎮》追加、そして、3 ターン目には《皺だらけの主》というスタート。
しかし、ここで三原は《苦悶のねじれ/Agony Warp》で《運命の大立者》を除去しながらの《濃霧/Fog》。
2 枚で土地が止まってしまう増野。そして、マナトラブルに追い打ちをかけるように、《霧縛りの徒党》をキャストする三原。その間も土地を引かない増野。
なんとか、3 枚目の《平地/Plains》を手に入れたのは、三原の 2 枚目の《霧縛りの徒党》を場に追加した次のターンだった。増野は、その3マナで2枚目の《皺だらけの主》と《運命の大立者》を追加。4/4 になった《ゴールドメドウの重鎮》でのアタックを決行し、《霧縛りの徒党》と相打たせる。
しかし、増野が抵抗らしい姿を見せたのはこれが最後だった。
三原 2-1 増野
三原 「ここに誰が座っていても同じでしたね……」
たしかに、ブン回りからの 2 連続の事故と、完全にゲームは増野を中心に展開されていた。まさに増野劇場。
なお、実際の試合では、むしろ「三原トークショー」とでもいうべき状態だったのだが、筆者の判断により大幅に省略させていただいていることをご了承いただきたい。
千葉の秘密の本質はむしろ、この「トークショー」部分にあるのだが、核心に迫るにはまだ早すぎる。
Final Result:三原 Wins!
| It is become Brute of Sea. - Masuno Ryosuke / LMC Championships 2008 | |
|---|---|
4 運命の大立者/Figure of Destiny 3 ゴールドメドウの重鎮/Goldmeadow Stalwart 2 ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender 4 メドウグレインの騎士/Knight of Meadowgrain 4 皺だらけの主/Wizened Cenn 4 雲山羊のレインジャー/Cloudgoat Ranger 2 イーオスのレインジャー/Ranger of Eos |
2 忘却の輪/Oblivion Ring 2 民兵団の誇り/Militia's Pride 1 鏡編み/Mirrorweave 3 神の怒り/Wrath of God 3 静月の騎兵/Stillmoon Cavalier 2 ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender 2 薄れ馬/Wispmare |
| Faerie - Mihara Makihito / LMC Championships 2008 | |
|---|---|
4 呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite 4 ウーナの末裔/Scion of Oona 4 霧縛りの徒党/Mistbind Clique 3 誘惑蒔き/Sower of Temptation |
1 ロクソドンの戦槌/Loxodon Warhammer 3 死の印/Deathmark 2 鎖の呪い/Curse of Chains 2 コショウ煙/Peppersmoke 3 ジェイス・ベレレン/Jace Beleren 2 剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore 2 くぐつ師の徒党/Puppeteer Clique |